この鍔の正体はなんでしょう?
縦が8.5cm、重さが134gとなかなか立派な大刀鍔です。
正阿弥系かなと思い、例によって刀装具に詳しい方に聞いてみたところ。
「正阿弥系だろうね、会津かなぁ~、縁の処理を見ると庄内系かも。」
ということでした、なかなか迫力のある龍が彫ってあるなと思っていたのですが、
「これ、線がササッと彫ってあるでしょう、力強く彫っているって感じじゃないでしょ
う。それほど丁寧に造っているわけじゃないよ、まあ下級の武士の差し料用かな、
でも大きさもあるからなかなかいい鍔だと思うよ。」
なんか褒められたのか貶されたのかよくわかりません。
さて、この鍔の出所ですが、ズバリ、
“拵えについていました。”
拵えの中身は2尺4寸、反り1.9㎝の刀です。
在銘ですがその銘が笑っちゃうような大銘、本物だったら国宝クラスですよ。
(昔のカメラのCMを思い出しました、お坊さんがお寺の本尊のことを
「ほんまやったら国宝なんやけどなぁ~。」
とぼやくシーンがあったような、たしかオリンパスのCMでした。)
まさにそんな気持ちです、なんという銘かはそのうち発表します。
なんでそんな偽銘の刀を持っているかというと居合用の真剣をと思い入手。
(サイズ的にぴったりだったのです。)
この刀を手にした時、そのバランスの良さにビックリ、重さが抜き身で885gあった
のですが現在使用している模擬刀のように振れるのです。
ただし拵えが合わせ物で、刀の状態は錆び身にバフがけしたもので刃紋も肌も
判らない状態。(でも鍔はこのようなまあまあの物がついていて、目貫、縁・縁頭は
一作物でそこそこ良い物なのです。ちょっと不思議な感じです。)
といことで刀は現在砥ぎにだしています、こんどこそは居合用にと決めていますの
で砥ぎも居合砥ぎでお願いしています。
と言うか、美術刀として砥ぐのはどうなのと言われてしまいまあ値段も居合砥ぎな
ら安くあがるしけっこうなことだと納得。
要はたいした刀じゃないから金かけずに実用刀として使えということですよね。
出来上がりましたらブログにアップします。