興光の小刀

 今日は息子と2人で石巻へ。
 実家の復旧作業です。実家は山裾にあり割と高めの場所にあるのですが、それで
津波の影響を受け床上1mの浸水、家電、畳、家具も全てダメでした。
 今日も室内の泥かきをしたのですが、この泥というのが本当に性質が悪く、所謂
ドブ泥に近いような真っ黒いものでいやな臭いもするという代物です。
 台所の流しの下を清掃していると、見覚えのある菜切り包丁が!
 銘を見ると「興光」、伊予の鍛冶白鷹幸伯さんの包丁です。数年前、母親にプレゼ
ントした物なのですが、津波で塩水を被ってしまい赤錆が出てきていました。
 今はどうしようもないのですが、もう少し落ち着いたら必ず研いで甦らせます。
 もうちょっと待っててくれ。
 手元に興光の小刀がありますので、今回はそれを紹介します。
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イメージ 3明治の東大寺大仏殿改修工事の際に出た古材を
地鉄に使用した小刀です。
「以東大寺大仏殿古材造之 興光」と切り銘。
地肌が非常に黒々としており重厚感あります