最近入手した小刀です。
無銘で共箱も無し。
少々錆もあってお店の片隅にひっそりと置かれておりました。
そこら辺の道具屋さんにあれば1本2000円位の値札がついているようなそんな小刀。
私も全然気にもとめていない小刀でしたが、お店の方から、
「鉄を錆させたような感じからすると白鷹さんの小刀のような気がするんですよ。」
えっ！白鷹さんの小刀！
先日白鷹さんの釘小刀を購入しましたが、言われてみれば裏スキの感じや鉄を錆らか
して小刀にした肌の感じが白鷹さんの小刀そのものです。
「この小刀販売するんですか？」
「もちろんしますよ。ただ白鷹さんの小刀かどうか分かる人がいませんから、鉄蔵
さんが白鷹さんの小刀だと思って楽しんでいただければいいですよ。」
う～ん、確かに分からない人が見たら、銘も入っていないデコボコした小刀。そんな感じしかしませんよね。
でも私は多分、興光（白鷹幸伯さん）の作品で間違いないと思っています。
ということでこちらの小刀をゲット。
家で研ぎを入れ錆落とし。
かなりいい感じです。
それからこの小刀の正体を知るべく、白鷹さんの本を見たり、ネットで検索をかけ
てみたりしていたのですが・・・・・・。
流石ネット社会、ありました。
あるショップのホームページにこの小刀と同じ小刀が掲載されていました。
『大銹胴切り出し』
やはり鉄を海の岩間とかに何年も置いて錆させ、それを材料にして作った小刀のよう
です。
手間暇かかっている小刀ですねー。
かなり貴重な小刀ということが分かりました。
ただ銘も無く箱も無いということで、もしかして試作品的な品？
どちらにしても私が白鷹さんの小刀だと思って楽しめればいいかと思っています。
