房近銘の小刀を入手しました。
例によってネットオークションなのですが、房近というのは聞いたことがな
かったのですよねぇ~~。
現物を手にしてからネットで調べてみると、房近というのは刀舟技研という
包丁メーカーのブランド名のようです。
ホームページを見る限りは現在小刀の製造はしてないようですので、気にな
るものですから刀舟技研に聞いてみました。
すぐにメールで返事をいただきました。
簡単に言うと詳細は分からないとのことです。
小刀についてはまったく資料がないようで、製造していたとしたら先代の
社長さんの頃だろうとのことで40年以上前の品ではないかとのことでした。
刀舟技研さんこんなどうでもいい質問に回答いただき感謝です!
確かに古そうな雰囲気の小刀ですし、複合材を使用しての一発型抜き品で
はなさそうです。
入手した時点では刃に捲れがあったりしましたので研ぎなおしをしました。
荒砥はダイヤモンド砥石を使用、中砥はベスター、仕上げは巣板。
今回はダイヤモンド砥石の威力を実感、平面がでるまでけっこうかかりま
したし、指二本から擦れて出血、またしても小刀と砥石が赤く染まるという
シュールな絵面となってしまいましたが、やはり研削力があります。
地鋼は普通地で極軟鉄でしょうか?
商品的にはごくごく普通の中級品ですね。
特に研ぎ難いということもなく良い刃が付きました。
東京の刻印と「房近」とちゃんと切り銘が入れられています。
今回はかなり鋭い刃付けができました。
この小刀切れますよーーー。
「房近」の小刀は、小刀としては有名ブランドでもなく未使用品でもなか
ったので落札価格は安めで落とすことができました。
価格のわりには内容の良い品でしたし、研いで色々と遊ぶことができたの
でステイホーム時にはうってつけの小刀でした。