いつものように制定に始まり古流初伝、中伝を抜いていました。
同門の方で今日は樋無しの真剣で稽古されている方がいまして、その刀
持たせていただきましたが、重いです。
ズシリときました、たぶん抜き身で1000g超えかと思われます。
(確か備前刀の古刀だったような気がします。)
その方は道場の右側で稽古していたのですが、ふと気づくと頭にタオルをあてて座り込んでいます。
“あっ、これはもしかしてまずいことになってない。”
「どうしました?大丈夫ですか?」
「いや~、振りかぶりの稽古してたら髪切っちゃってさぁ、大した事ない
から。」
刀を見せてもらったのですが、刀身に髪の毛がこびりついていて血も
ついているじゃないですか!!!
タオルを見ると血で真っ赤。(私ワタワタ、ガクブル。)
「救急箱持って来てください。」
そうこうするうちに他の人たちもどうした、どうしたと集まってきました。
高段の先生には他の武道でも高段を持っている方もいて、こういうのは
慣れているのか、意外と冷静に。
「傷口圧迫して血を止めるか。」
けっこう負傷にも落ち着いた対応。
更にはうちの会、外科ではないですがお医者さんもいたんですね!
もうその後はお医者さんに任せて、
「深くはないですが、大きいなぁ。縫わないとだめかなぁ。圧迫止血して
みますね。」
手で傷口をしばらく押さえているとどうやら血は止まったようで、
「傷の周り散髪しますね。」
頭ですので傷の周りの髪の毛をハサミでチョキチョキ。
滅菌ガーゼを貼って処置終了。
流石本物のお医者さん、処置が速い。
その頃私は、
「鉄蔵さん、この刀のお手入れしてあげて。」
ハァ~~イということで自前のお手入れセットを使用。
髪の毛は取り除いていましたが、
「ここね、ここ血が付いていたのここね。」
ヒェッ~~~~。
まず無水アルコールを吹き付けて丁寧に拭い、オイルを塗って仕上げ。
まあ血の跡もないようです。
「この刀もとうとう人の血を吸ってしまったか。」
(はい、バカなことを呟きながら手入れしていました。)
今回は日本刀の切れ味の凄さを実感、ほんと半端ないですね。
皆さんも真剣使う時はくれぐれも気をつけてくださいね。