釘の小刀。

 今日は午前中は居合のお稽古、連休のせいか?参加者がちょっと少ないようです。

 午後はいつもの刃物屋さんへ。

 このところのヤフオクを見ていると先代左久作の小刀がかなり出品されています。

 落札価格もそれなりの金額になっているようですが、そんな品のなかで和鉄釘の

小刀が目を引き入札してみたのですが金額が私の予想以上となりあえなくリタイア。

 ヤフオクの小刀を見ていたら久しぶりに刃物屋さんに行ってみようと思った次第

です。

 例によって色々と小刀を見せていただいたのですが、在庫がだいぶ無くなってき

ているようですね。

 まあ社長が亡くなられて大分経ちますからしょうがないですね。

 でもそんななかで見せていただいた小刀の中になんと、なんとですよ白鷹幸伯さん

の小刀があるではないですか!!!

 「釘小刀」です。

 いやぁ~これも縁でしょうか、左久作の和鉄釘の小刀が欲しいなと思っていたら

白鷹さんの釘小刀が出現。

 白鷹さんの釘小刀の作製方法はけっこう独特で、屋根の雨だれに釘を吊るし自然の

力で鉄を錆させそれを小刀にする。

 何年もかかる製作方法ですね。

 白鷹さんも既に亡くなられていますから店頭で入手するのはかなり困難、非売品で

あったりとんでもない価格がついていたりします。

 でも今回も出会ってしまったのですからしょうがありません。

 ”取り置きしておきますよ。”と言っていただきましたが、今日に限ってぎりぎりで

間に合うお金を持っていました。

 即購入です。

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 白鷹さんの「鉄千年のいのち」という本を読んでみますと、錬鉄を雨だれで錆させ

るという記述がありますからこれは錬鉄の釘でしょうか?

 鉄の錆には魅力がある。白鷹さんの言葉です。

 

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 桐箱の画像ですが、裏書の上の部分、

      ”白鷹幸伯氏より平成四年一月二十三日”

 これはおそらく亡き中山社長の筆書きだと思います。

 いまから28年も前の小刀です。

 貴重な品を入手できました。