ここ2日ばかり仙台の天気はぐずついています。
昨日は居合のお稽古だったのですが、終了するちょうどの時間に雷は鳴るは
土砂降りにはなるはで、なんじゃこりゃ状態。
本日もずーっと曇り、なんか嫌な感じです。
出かける気にもならず家で工作三昧。
さて今日のご紹介は「宗光」の小刀です。
かなり前にネットオークションで入手、本体も桐箱もかなり痛みがあり放置
しておりました。
まずは桐箱の補修と小刀そのものの錆落としと研ぎですね。
青で囲んだ部分が欠損していたので手持ちの端材をくっつけました。
どうやら日立製作所安来工場の五十周年記念の記念品のようです。
中身は小刀ともう一本刃物がセットとなっていますが用途が私には分かりません。
こちらが用途不明の刃物です。なんでしょう?これは。
そして下が宗光の小刀です。
長さが16cm弱ですからかなり小ぶりの小刀となり、しかも錆がけっこう
深く入っておりました。
裏側の錆は車用のサビ取りクリームというのを今回使ってみました。
クリームをちょい厚めに塗って10~20分放置後ふき取るというものですが
塗って放置していると化学反応をおこしているのか、ブクブクと泡たってい
るではないですか!!!
それをふき取ると錆がとれるという感じですが、やはり深い錆は厳しいで
すね。
何回か繰り返して後はコンパウンドで磨いて終了としたのですが、裏側の
状態は画像の通りで、う~~~んイマイチです。
さてこの小刀の面白いところは、この宗光という方。
例によってネットで調べてみましたら、
宗光:昭和初期、日本刀の鑑定・研磨・製作において刀匠「青龍斎宗光」として「無監査」の称号を得、株式会社守谷刃物研究所初代社長となった守谷善太郎
氏のことです。
それで日立製作所と守谷氏との関係はというと、(株)守谷刃物研究所が、刀匠「青龍斎宗光」こと守谷善太郎氏により、昭和31年に現、日立金属㈱安来工場の前身である(株)日立製作所安来工場内に新会社として設立された
ということでした。
日立製作所の設立が1920年ですから50周年記念の品というと1970年頃の小刀
というところでしょうか?
歴史的な価値は非常に高いのですが、もうちょっと長さがあれば良かったで
す。
状態の悪さも相まって個人的にはちょっと残念な小刀でした。