藤本ナイフ。

 少々前のことになりますが、ナイフメーキングやらコレクションやらを非常に

熱心にやっていた時期がありました。

 その後同じ刃物繋がりで日本刀やら小刀といった和物に興味が移り現在に至ってい

るわけですが。

 ナイフに全然興味がないわけではなく時々ナイフ関係の本を購入してみたり、ネット

オークションを覗いてみたりしています。

 しかしここ何年かは新しくナイフを買うということはありませんでした。

 それが今週一気に3本ナイフが手元に来ちゃいました。

 まあネットオークションで落札したのが3本セットだったというだけなのですが。

 しかしなんで今さらナイフなのかというと、“Fujimoto"ナイフとあったからなので

す。

 フジモトナイフ・・・・・・藤本保広さんのナイフのことです。

 この方もともとはファクトリーナイフのメーカーさんだったのですが、カスタムナ

イフも作るようになり、多徳ナイフやフォールディングナイフでは日本を代表する方

です。

 藤本さん自身は30年以上前に亡くなられていますが、藤本さんのお弟子にあたられるのがこれまた多徳ナイフで有名な鹿山さんです。

 鹿山さんにはナイフショーの時に何度かお会いしたことがあり、ナイフを購入した

こともあるのですが、藤本さんには残念ながらお会いしたことはなかったのです。

 藤本さんのナイフは勿論なのですが、近頃は鹿山さんのナイフも手に入りづらくなっ

てきました。もちろんお金を積めば入手はできますが。

 それで先日ネットオークションを見ていたらFujimotoのナイフが出品されているなぁ~と思い、ウォッチを入れていたのです。

 その時出ていたのが3本ともフォールディングナイフなのですが、「Y.Fujimoto」と刻印のあるホーンタイプ、G.SAKAIの相田デザインのナイフ、そして見事なイング

レーブが施されているフロントロックフォルダー。ただしこのフロントロックフォルダ

ーだけが無銘なのです。

 でも姿形を見るかぎりは藤本さんか鹿山さんのナイフとしか思えず、まあそんなに

値段が上がらなかったら藤本さんのホーンタイプを手に入れると思って入札しようと

思っていたのですが、最後に一人のかたと競りましたがまあこの落札価格なら安い

だろうと思われる額で落札できました。

 それで今日荷物が届いたのですが、見てビックリ!!!フロントロックフォルダー

の出来がすご~~~く良いのです。

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 このイングレーブはどなたの作品でしょう?

 私が知っているイングレーバーはサイモン・リットンさんか竹内重利さん。

 竹内さんの作であれば銘が入っているはずなのですが、このイングレーブには特に

銘は入っていません。

 でもとにかく見事です。

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 そしてこのナイフを点検していて気が付いたことがあります。

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なんとスプリングの裏側にあたる部分に「Y.FUJIMOTO」と刻印されている

ではないですか!

間違いなく藤本ナイフです。

これだけの出来の藤本ナイフをあの値段で(正確な金額は内緒で。)入手できるなん

て・・・・・・。

もう何も言えません。

何年かぶりに購入したナイフがこんな良い物だったなんて、ちょっと早いクリスマス

プレゼントですかね。