國次の小刀。

 先日紹介いたしました「國次」の小刀ですが、ほぼ正体がわかりました。
 仙台物の刀装具に詳しい方に問い合わせをしたところ、以下のような返事
をいただきました。
        『この名取住は多分第8代頃の国次と思われる。
        ちなみに仙台藩の御用刀鍛冶は、国包、永重、国次、
        安倫、包蔵、包吉、兼次、家定の8家で他の刀工とは、
        格式でも上ですから御用刀鍛冶の作品を蒐集するのは、
        意味のあることと思います。』
 言われてみれば以前仙台物の刀で「萬歳國次」と銘がある刀の画像を見ていま
した。
 いやはや間抜けな話で恥ずかしい。
 小刀の状態が今一歩なのが残念ですが、資料的な価値はけっこうあると思い
ます。
 ちなみに「仙台の鍔」という本に、この國次の鍔が掲載されているそうです。
 また、「奥州仙台藩御国鍔集」という本には萬歳國次銘の鍔が掲載されています、こちらは9代國次だそうです。
 (この「奥州仙台藩御国鍔集」という本ですが私家版の非売品とのことで一般には
流通しておりません、カラー画像が豊富に載っていてなかなか楽しめる本です。
私は縁があって一冊入手することができました。)