2017年に宮城県の蔵王で「削ろう会」が開催され、私も見に行ってきたのです
が、その時3本ほど小刀を購入しました。
その内の1本が最後の釿(ちょうな)鍛冶と言われた高木順一さんの「蔵王」と
いう小刀でした。
削ろう会用に鍛えられた小刀なのですが、蔵王の他に「樹氷」という銀磨き地の
小刀も販売されており、それも欲しいなとはおもいましたが、如何せんその時は
かなりの出費をしてしまい泣く泣く諦めたわけなのですが。
2018年に高木さんが亡くなられ、もう高木さんの小刀も入手し辛くなると思い、
ネット等で探して2本ほど小刀を購入。
でも「樹氷」の小刀のことがずーっと頭に残っていたのですよね。
もう昨年のことになるのですが、「蔵王」の小刀を購入したお店に連絡をして
みました。
幸いなことに頂いた名刺が手元に残っていて担当の方もいらっしゃり、削ろう会
で蔵王の小刀を購入したことを告げると先方も私のことを憶えていて、なんとなんと
「樹氷」の在庫があるとのこと。
いや~思わずガッツポーズ!
即購入しましたよ。
磨き地で銘は樹氷とあります。
砥石の跡が残っていますので本当は砥をいれて仕上げたほうが良いのでしょうが、
今のところは手を入れるつもりはありません。
樹氷と銘が切りつけられており、削ろう会の時ならば高木さんの名前を入れて
くれるよう頼むことが出来たそうなのですが、もう亡くなられましたから残念。
共箱にはちゃんと高木順一作と入っています。
高木さんの小刀は今後はますます入手し辛くなるでしょうから、樹氷の小刀を購入
できたのは運が良かったですね。