ガーバーフォールディングハンター。

 若い頃、憧れのナイフの一つにガーバーフォールディングハンターがありました。

 オールドガーバーの名品、

 確か今から50年以上前の1960年代に発売されたのですが、生産コストがかかりすぎ

るという理由で1970年中盤にはカタログ落ちした商品です。

 とにかくデザインが秀逸、カッコイイのです。

 ハンドル材がウオルナット、エボニー、デルリン(樹脂)の3種類。

 ブレードについても440Cのステンレス鋼とクロームメッキされたハイスピード鋼の

2種類となっており、とにかく作るのに手間がかかるナイフだったようで、手作業の

部分が多かったとのこと。

 私がナイフに興味を持つ頃は既にプレミアム価格がついておりとてもじゃないが

買える値段ではありませんでした。

 現物に触れたのは一度だけ、デルリンハンドルのステンレス鋼の物でした。

 フォールディングハンターは職人の手作業部分が多いせいなのか個体差が激しい

ということをその店の店主は言っていましたが、

 「このナイフは中古だけど程度もいいし、精度もいいよ。ブレードもキチッと

センターに収まるし。」

 当時の私にとってフォールディングハンターのミントコンディションの物なんて

とても買える物ではありませんでしたが、中古、デルリンハンドル、ステンレス鋼

とフォールディングハンターの三大不人気条件が揃い、多少無理をすれば購入でき

る値段でした。

 それでも購入を決断できず、再度その店を訪れた時にはもう SOLD OUT。

 ガックリきたのを憶えています。

 その憧れのガーバーフォールディングハンターを今回入手できました。

 ハンドルがチェッカードウオルナットハンドル、ブレードは440Cのステンレス。

 ネットオークションで購入したのですが、セカンドオーナーのようで、一応

デッドストック品ということでしたが、ブレードには多少スクラッチがありました。

ただしエッジの部分を見る限りは切ったり研いだりはしていません。

 そして今回入手したナイフには箱とレザー製のケースも付いており、まあまあの

お買い物だったと思います。

          

           

 

   

   

      


 ブレードに油を塗り、可動部分にも油を注しました。
 アクションは良いほうだと思いますし、精度もまあまあ、ブレードもセンターに
キッチリ収まります。
 皮ケースは半世紀もほったらかしだったようですので、保革油を塗布。
 ガーバーのチェッカリングハンドル!欲しかったのですよね。

 ライフル銃の銃床に施されるようなチェッカリング!!

 これこそガーバーのフォールディングハンター。

 すごい手間がかかっています。

 

 今回は年末に残業してがんばった自分へのご褒美として購入。

 なんか嬉しいです。