突き鑿

 本日は午前中、仙台大観音で行われていた骨董市へ行ってきたのですが、特にめぼしい物はなく、ちょっとガッカリ。
 しかも今回も出店店舗数は減っているような
 気のせいかお客さんも減っているような
 このままだと骨董市の開催自体が大丈夫なのかいな?。
 
 気を取り直して、午後は時々お邪魔しているリサイクルショップへ。
 このリサイクルショップは例の錆身、藤原広重の錆身刀を購入したお店です。
 社長から
 「砥ぎあがったら見せてください。」
 と言われていたものですから今回持参して見ていただきました。
 「いやー奇麗になりましたね。あの錆身がこうなるんですか、ちゃんと砥いでいただ
いてうれしいですね。」
 しばし骨董談義に花が咲き、その後店内を拝見させていただくと、骨董品のほうは
それほど変わり映えしなかったのですが、ショーケースの中に大鑿を発見。
 鑿はまったくの門外漢ですがとにかく見せていただくと、柄が50CMはあろうかと
思われる大鑿、首の部分には龍の彫り物があり銘は『市政』だと思うのですが刻印
があります。
 二本組での販売で、大工さんが高齢になり手放したとのことでした。
 「市政」なんていう鍛冶屋さん聞いたことないが、まあそこそこ良さそうな鑿だった
のですが、でもあまり色々なものに手をだしてもしょうがないし今回はパス。
 (値段もそんなに高くなかったので多少後ろ髪引かれる思いだったのですが。)
 しかしこの鑿の正体だけは知りたい、そういう時は和式刃物に詳しい白鞘友の会
事務局のSさんに聞くに限るということで、早速電話してみました。
 鑿の大まかな状態をお話しすると、
 「柄の部分に桂はついていますか?」
 ウン?桂?桂ってなに?
 「柄の部分についている金属の輪です。えっ、それは無かった。それでしたらそれ
は、突き鑿ですね、最後の仕上げの時に使う鑿です。「一政」という名は聞いたこと
はないですね、おそらく問屋が持っている銘で、その銘で鍛冶屋に作らせているの
では。龍の彫りも別の職人にさせているのだと思います。どちらにしても現物を見て
実際に砥いでみれば解りますけど。」
 的確なアドバイスありがとうございます。
 やはりあまり良くわからない物には手をださないほうがよさそうです。